アイデラ・ファーマシューティカルズ (Idera Pharmaceuticals)、実施中のPD-1治療抵抗性の転移性メラノーマ患者におけるイピリムマブ併用の腫瘍内IMO-2125の第1相試験の用量漸増試験で、有望なデータを報告

PD-1治療抵抗性の皮膚メラノーマの3人の患者に奏効し、そのうちの1人では完全奏効 (CR) を実現

IMO-2125の臨床開発の優先度が高くなったため、同社はB細胞リンパ腫治療のためのIMO-8400の開発を一時中止

セッツ州ケンブリッジおよびペンシルベニア州エクストン, Sept. 27, 2016 (GLOBE NEWSWIRE) — がんおよび希少疾患の治療のためのトル様受容体およびRNA治療を開発中の臨床段階バイオ製薬会社、アイデラ・ファーマシューティカルズ (Idera Pharmaceuticals, Inc.) (NASDAQ:IDRA) は、トル様受容体 (TLR) 9アゴニストである腫瘍内IMO-2125における、現在実施中の第1/2相試験の当初の臨床データを発表している。同試験の第1相段階のこの群では、以前のPD-1による治療に奏効がなかった転移性メラノーマ患者において、IMO-2125とイピリムマブの併用治療を評価している。これらの早期の結果は、選択肢がほとんど残っておらず、イピリムマブ単独の治療では臨床的奏効があまり期待できない患者に対して、IMO-2125が有望な臨床効果を持つこと、および優れた忍容性があることを示している。試験で実施中の用量漸増試験の部分からの更なる臨床情報、およびトランスレーショナル結果についての詳細情報が、メリーランド州で11月9日から開催される2016年度米国がん免疫治療学会年次総会 (2016 Society for Immunotherapy of Cancer Annual Meeting ) の口頭セッションで発表される。

アイデラの最高経営責任者ヴィンセント・ミラノ (Vincent Milano) 氏は「IMO-2125を腫瘍内に投与すると、腫瘍のマイクロ環境に有意義な効果をもたらし、患者における局所的および漸進的な腫瘍退縮を強化するという仮定をテストするための広範囲にわたる前臨床研究を、多様な種類の腫瘍に対して行いました。その結果は、現在実施中のPD-1治療抵抗性の転移性メラノーマ患者における現在実施中の試験をはじめとして、IMO-2125の効能をテストするための確信を与えてくれました」と述べている。

また、ミラノ氏は以下のように付け加えている。「実施中のこの試験の早期の結果により期待がふくらみ、チェックポイント阻害のみでは治療効果が出ていないメラノーマ患者の方々にIMO-2125をお届けするための明確な経路があると確信できたため、このプログラムを加速させる計画を固めています。このことから、IMO-2125が腫瘍のマイクロ環境を活性化するための薬剤として確立され、患者さんのアウトカムを改善できる可能性があります。詳細な戦略的レビューを行った結果、IMO-2125プログラムを優先し、B細胞リンパ腫のためのIMO-8400では戦略的オプションを検討中です」

現在のデータ分析

安全性

  • 3つの投与群 (4mg、8mg、16mg) の10人の患者に投与し、2016年9月19日のカットオフ日時点で安全性が評価可能である。
  • IMO-2125をイピリムマブと併用する組み合わせは、これまでに調査した3つの投与量すべてにおいて、一般的に優れた忍容性を示している。
  • 3人に免疫関係の有害事象が観察された:奏効の見られた2人の患者には下垂体炎が生じ、1人の患者にはイピリムマブでの以前の治療で観察された免疫関係の肝炎が再発したために試験参加を中止した。
  • これまでに用量制限毒性 (DLT) は特定されておらず、イピリムマブとの併用で最大用量 (32mg) の投与群を現在組み入れ中である。

臨床活動

  • 最初の2つの投与群 (4mgと8mg) の6人の患者について、2016年9月19日のカットオフ日時点で当初の臨床効果が評価可能である。
  • 皮膚メラノーマ患者4人のうち3人で奏効が見られ、そのうち1人は完全奏効 (CR)、残りの2人は部分奏効 (PR) であった。
  • 粘膜メラノーマの患者2人では増悪 (PD) が見られた。

トランスレーショナル観察

  • 最初の2つの投与群で見られたトランスレーショナルデータは、免疫反応の誘発と比較して有望である。
  • 最初の2つの投与群から採取された生検からのトランスレーショナル結果についての詳細情報、およびこれらと臨床的奏効との関連性は、2016年11月11日に2016年度米国がん免疫療法学会 (Society for Immunotherapy of Cancer、SITC) 年次総会でテキサス大学MDアンダーソンがんセンター (University of Texas, MD Anderson Cancer Center) のカーラ・ヘイメイカー博士 (Cara Haymaker, PhD) によって行われる採録済みの口頭発表の題材となっている。

テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのがん内科部門メラノーマがん内科 (Department of Melanoma Medical Oncology, Division of Cancer Medicine, University of Texas, MD Anderson Cancer Center) の助教授、Adi Diab (アディ・ディアブ) 医師は「これらの患者さん達では他の治療が奏効する可能性が極めて低いため、この試験でこれまでに見られた活動性はとても有望です。ここで見られた3件の奏効はすべて臨床的に有意であり、これらの患者さん達は治療後も良い経過が見られています」と述べている。

これらの早期の結果は、試験IMO-2125-204 (NCT02644967) の第1相試験の結果である。この試験では、PD-1阻害治療による治療に奏効がなかった転移性メラノーマ患者において、IMO-2125を4mg/kgから32mg/kgの用量漸増で投与している。IMO-2125を所定の腫瘍病変部の腫瘍内に注射し、イピリムマブの標準的静注投与と併用している。第2相の推奨投与量 (RP2D) を判断した後に、同試験の第2相拡張部分で追加の患者を治療する。試験の第1相部分の主要目的は、イピリムマブと併用し、IMO-2125を腫瘍内に投与した場合の安全性の特性を特定し、IMO-2125のRP2Dを判定することである。第2相部分の主要目的は、患者におけるそれぞれのRP2Dで、イピリムマブと組み合わせた場合のIMO-2125の臨床活動を評価することである。免疫関係の奏効条件 (irRC)、および従来のRECIST条件に基づいて評価が行われる。選択された注射済み、未注射の腫瘍病変から複数の生検試料を採取して免疫関係の変化を評価し、臨床的奏効の評価に相関させている。同試験には約60人の患者が組み入れられる。同試験は、アイデラとMDアンダーソンの間で2015年に発表された戦略的リサーチ提携の一環として、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターで実施されており、がん内科部門メラノーマがん内科の助教授、アディ・ディアブ医師が統率している。

事業についてのアップデート
アイデラでは、B細胞リンパ腫の治療のためのIMO-8400の臨床開発を中断することを決定したことも報告した。ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症 (WM) およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫 (DLBCL) の試験もこの対象になっており、これらの適応症については戦略的選択肢を検討することになる。この決定は、IMO-2125の臨床開発計画を優先化すること、WMの試験で見られた臨床活動性が単剤療法をサポートできるものではないこと、DLBCL試験の組み入れ速度が極めて遅いこと、および商業的評価に基づいている。B細胞リンパ腫プロラムでは、IMO-8400の安全性の問題は観察されていない。皮膚筋炎治療のためのIMO-8400の開発は引き続き行われ、この決定による影響はない。

投資家向けイベントとウェブキャスト
アイデラは、9月26日月曜日午前9時 (東部標準時) にカンファレンスコールと生中継ウェブキャストを開催し、発表したデータについてのレビューを行い、メラノーマ治療のためのIMO-2125開発プログラムの次段階について解説する予定である。カンファレンスコールに参加するには、(844) 882-7837 (米国内) および (574) 990-9824 (米国外) にダイヤルする。ウェブキャストは生中継、または同社ウェブサイトwww.iderapharma.comの「Investors (投資家)」セクションで、アーカイブ形式でアクセス可能である。また、同社の企業ウェブサイトの「Investors (投資家)」セクションにスライドプレゼンテーションを掲載しており、カンファレンスコール中にこれを参照する予定である。さらに、同社は企業プレゼンテーションを更新し、同社の企業ウェブサイトの「Investors (投資家)」セクションにも同様に掲載されている。

トル様受容体およびアイデラの癌免疫治療研究プログラムについて
トル様受容体 (TLR) は、侵入してきた病原体に対する身体的な第一線の防御方法である、生来の免疫系、および損傷のある細胞やがん細胞を含む機能不全の細胞で中心的な役割を果たしている。生来の免疫系は、後天免疫の活性化にも関わっており、標的の病原体や組織に対して高度に特定化された免疫反応を指揮する。がん細胞は制御チェックポイント経路を活用して免疫系による認識を回避し、免疫系による攻撃から腫瘍を守っている場合がある。CTLA4や計画的細胞死タンパク1 (PD1) を標的にする物質などのチェックポイント阻害剤は、免疫系が腫瘍細胞を識別できるように設計されている。この設定では、腫瘍内に投与されるTLR9アゴニストは、腫瘍浸潤リンパ球 (TIL) が増加し、そのため全身および注射された腫瘍のチェックポイント阻害剤の抗癌活動を強化する可能性がある。

アイデラのTLR9アゴニスト、IMO-2125は、同社社独自の化学ベースの発見プラットフォームを使って作成された。IMO-2125は、樹状細胞を活性化し、インターフェロンを誘発することが示されている。アイデラでは、この免疫学的プロファイルに基づき、チェックポイント阻害剤と併用してIMO-2125を臨床開発に持ち込むことを決定した。既に完了した臨床試験では、IMO-2125の皮下投与はC型肝炎患者約80人において一般的に忍容性が高かった。アイデラは、IMO-2125ががん免疫学で他のチェックポイント阻害剤の抗癌活動を強化する可能性について評価する前臨床試験を行い、過去12ヶ月に数回の医学学会で発表している。これらの発表のポスターは以下で参照可能である:http://www.iderapharma.com/our-approach/key-publications

転移性メラノーマについて
メラノーマはメラノサイトと呼ばれる皮膚細胞の一種で起こる皮膚がんの一種である。他の様々ながんと同様に、メラノーマもリンパ系などを経由して体の皮膚以外の部分に転移すると治療がさらに難しくなる。メラノーマは皮膚がん症例の1%に過ぎないが、皮膚がんによる死亡のほとんどはメラノーマに起因している。アメリカがん協会 (American Cancer Society) では、2016年に米国で76,380件のメラノーマの新症例が発生し、約10,130人がこの疾患のために死亡すると推定している。

アイデラ・ファーマシューティカルズについて
アイデラ・ファーマシューティカルズ (Idera Pharmaceuticals) は、特定のがんや希少疾患のための核酸ベースの新治療を開発している臨床段階のバイオ製薬会社である。アイデラ独自のテクノロジーでは、TLR標的テクノロジーを使用して、特定のTLRの活動を調整することにより、オリゴヌクレオチド・ベースの合成薬剤候補が作用するように設計している。アイデラでは、TLRプログラムの他に、RNAを標的にすることで疾患に関連しているタンパクの生成を阻害するために、同社特有の技術を駆使して第3世代のアンチセンス技術プラットフォームを作成した。アイデラについて詳しくは、www.iderapharma.comを参照のこと。

将来の見通しに関する記述
本プレスリリースには、1933年米国証券法第27A条 (修正を含む) の定義および1934年証券取引所法第21E条 (修正を含む) の定義における将来の見通しに関する記述が含まれている。本プレスリリースに記載または組み込まれている、過去の事実についての記述以外のすべての記述は、同社の戦略、今後の運営、協力提携、知的財産権、キャッシュリソース、財務状態、今後の収入、予想されているコスト、展望、計画、経営陣の目標についての記述を含め、将来の見通しに関する記述である。「考える」、「予想する」、「予測する」、「計画する」、「期待する」、「意図する」、「可能性がある」、「かもしれない」、「すべきである」、「潜在的に」、「可能性が高い」、「予期する」、「継続する」、「将来的に」、「おそらく」などの言葉および類似した表現は将来の見通しに関する記述を識別することが意図されているが、将来の見通しに関する記述すべてに、その識別に役立つこれらの言葉が含まれているとは限らない。アイデラでは、将来の見通しに関する記述で開示されている計画、意図、予測を実際に達成できることを保証していない。貴殿は、同社の将来の見通しに関する記述に不適切に依存すべきではない。これら将来の見通しに関する記述で示された内容または示唆された内容とは実際の結果が著しく異なる場合の原因となり得る要因が数多く存在する。このような差異の原因となる可能性のある要素には、本リリースで報告されている速報値などの臨床試験の中間結果が試験の最終的結果の予想に役立つものであるかどうか、本リリースに記載されている前臨床データなど、前臨床研究や臨床試験で入手した結果が、他の疾患の適応についての試験も含めた今後の試験で出る結果を示唆するものであるかどうか、アイデラの技術に基づく製品がタイムリーに、または何らかの方法で試験プロセスに持ち込まれる、またはそのような試験プロセスを通過し、米国食品医薬品局 (FDA) やそれに該当する外国の規制当局から承認を得られるかどうか、同社の製品が承認を得られた場合、販売・市場化に成功するかどうか、および同社の年次報告書並びに2016年6月末日までの期間についてのフォーム10-Qの「リスク要因 (Risk Factors)」の欄に記載されているその他の重要な要素が含まれる。アイデラでは今後ある時点で、将来の見通しに関する記述を更新することを選択する可能性があるが、同社はそれらを更新する義務は負わず、新しい情報、今後の出来事やその他のいかなる事由であっても、将来の見通しに関する記述を更新する意図を有するものではなく、また義務を負うものでもない。

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